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- 526 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:15:21 ID:/kAqJmX+
- 病院の日が来た。水曜日だ。
僕は新店がないときは、比較的自由出勤みたいな感じ。 まあ、平日休むと、週末出勤しなきゃいけないんだがww
僕は「姉さん」に会えることがやっぱり嬉しかったと思う。 でも、その嬉しさとは裏腹にどんな顔で会えばいいのか少し戸惑いもあった。
みっちゃんには昨日の晩に電話をして、 明日17時くらいには帰るから電話すると言ってあったので、 罪悪感は意外と少なかったかもしれない。
こうして僕は忘れらない1日を迎えた。
- 527 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:19:49 ID:/kAqJmX+
- 僕は車に乗って「姉さん」を迎えに行った。
家から出てきた「姉さん」は別人だった。
最初誰だがわからなかったくらいだ。
いつもの「姉さん」らしいファッションだったが、
それを着ているのは別人のようだ。
「ご無沙汰!悪いねホント」
そういって助手席に勝手に乗り込んできたのは、やっぱりと姉さんだ。
しかし、「姉さん」は太っていた。
いや、正確には腫れている感じだ。
- 528 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:25:59 ID:/kAqJmX+
- 「どうしたの?」
パンパンに腫れた彼女の顔が言う。
「これが糖尿病だよ。ちょっとコントロールが悪くってね。ああ、先生に怒られるな」
低血糖や高血糖を繰り返してしまったらしい。
彼女曰くは体重の増減なんて日常茶飯事らしい。
そしてしきりに車の中で彼女は
「ヘモが上がってるよなー。やばいなー」
と繰り返していた。 "ヘモ"とはヘモグロビンA1cのことだ。
糖尿の人はこの数値を正常に保つために日々の血糖値をコントロールしているらしい。
そして、この"ヘモ"が高くなると合併症が発症する可能性が高くなるという。
- 529 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:31:22 ID:/kAqJmX+
- 彼女と二人で待ち合わせ室にいた。
彼女が救急車で運ばれてきたときの病院だ。なんか緊張してきた。
さすがに、昼間はものすごい人がいる。
病院って儲かってんな、なんて思いながら、
人数を数えて売上の予測をしていた。職業病だww
彼女は診察室に入ってる間はものすごく暇。
僕は持参した週刊プロレスで新日の試合結果をチェックしていたw
- 531 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:37:09 ID:/kAqJmX+
- 姉さん」は診察室に、何度か出てきてはまた入ってを繰り返したと思う。
出てくる度に「ヘモやばいよなー絶対」とここでも同じことを繰り返していた。
だいぶ時間がかかるので、週刊プロレスも読破した頃、
「姉さん」が診察室から出てきた。
周りは診察待ちの人でごった返しており
彼女はいきなり僕のひざの上に座った。
「ここしか空いてねーなw」
(いや、それは空いてるって言わないですけど。。。)
- 532 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:42:18 ID:/kAqJmX+
- かなりの至近距離だ。ふと「姉さん」の匂いが香る。
ああ、「姉さん」は赤ちゃんみたいな香りがするな。多分w
僕の膝の上でおもむろに彼女が紙を見せてきた。
さっぱりわからない数値が色々書いてあった。
彼女はある数値を指差した。
- 533 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:46:07 ID:/kAqJmX+
- 「これ見て」
そこに書いてあるのはヘモの数値だ。
「8.9」って数値だ。
「思ったよりはまあまあだったかな」
そう言っていたけど、顔は大丈夫そうという感じはなかった。
案の定、先生には怒られたらしい。
- 534 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:48:55 ID:/kAqJmX+
- ちなみに彼女は「7%」位を維持するように言われているらしい。
二桁代も出るらしいが、ものすごく凹むと言っていた。
好奇心で「俺って何%くらいなのかな?」とつぶやいた。
「5パーくらいだろ。見るからに健康って感じだもんなw」
- 536 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
15:54:31 ID:/kAqJmX+
- 目の検査も終えて彼女が診察室から出てきた。
なんか眩しい時のような目をしている。
「大丈夫か?」
僕はすぐ彼女の腰に手をかけて歩くのを支えた。
本当はそれほど、歩けないって訳ではない感じだけど、
それが今回の僕の役目だと思ったからだ。
あまりにも長く感じた病院での時間をやっと終え、
車に彼女をのせた。
もうそろそろ僕の役目を終える時間が近づいてきた。
心なしか彼女の顔がスリムになってきたように感じた。多分。
- 537 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:00:52 ID:/kAqJmX+
- 僕は「姉さん」と少しでも長くいたかったけど、
それを言い出せずにいた。
それを言ってしまうと、押さえがきかなくなってしまいそうだし。
信号で何度も止まる。
僕の信号の基準は「青が進め、黄色は急げ、赤は止まれ」だ。
しかし、今日ばかりは「黄色は止まれ」だ。
それが僕にできる最大の抵抗だった。
家に着くのを待たずに彼女が言ってきた。
「お礼に飯でもおごるよ」
ああ、僕はその言葉をどれだけ待っていたことか!
女性の誘いを断るわけにはいけないと、おかしな言い訳で、
心の中でみっちゃんに謝罪。
(遅くなるけど、電話するからね)
- 538 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:04:27 ID:/kAqJmX+
- 到着したのは僕の好きなカフェ。
僕はハンバーグセットみたいなものを注文した。多分w
彼女は、ビールとサラダを注文しただけだった。
ここは姉さんの好きなスーパードライがある。
彼女が僕に糖尿をカミングアウトしてからは、大食いすることはない。
食べる物も、一つ一つの食材の糖分とかをざっくり計算しながら注文する。
- 540 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:09:05 ID:/kAqJmX+
- 注文が終わると、自分の血糖値を量り、
食べる量とバランスをとってインスリンを打つ。
もちろんその場で打つ。
僕はいつもこの瞬間になると顔を背けたくなる。
彼女はお腹に注射を打った。お腹が一番即効性が高いとか言っていた。
注射の場所はいつも変えているらしい。
同じ場所ばかり打ってると、皮膚が硬くなってくるんだって。
腕や太ももやお尻なんかが注入箇所だ。
- 544 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:12:50 ID:/kAqJmX+
- いつもの「儀式」が終わると、
やっと普通の会話に入ることができる。
食事をしながら病院の話をした。
担当の病院が今度変わるから嫌だとか、
教育入院していた頃の話とか、まあ色々。
そう、あまり意識はしてなかったけど、
「担当の病院」が変わると言っていたんだ。
- 547 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:17:00 ID:/kAqJmX+
- 食事も食べ終えた頃彼女が突然神妙な面持ちに変わった。
「この前はゴメンね」
「この前?」
「ファミレスでのこと」
「ああ。。。」
僕がクビを宣告したときのことだ。
彼女は申し訳なさそうに話を始めた。
- 548 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:24:31 ID:/kAqJmX+
- 「酷いことを言っちゃたよな。。。
由美ね、(彼女は自分のことを由美と呼ぶ。もちろん偽名)。
この間言われたこと、実はホッシーが正しいって解ってる。
仕事も大事だけど、頑張って生きていれば、
糖尿だって普通の人と同じように恋愛して、
結婚して子供作ることだってできるんだ。
糖尿のせいで何かを犠牲にしなきゃいけないけど、
絶対に犠牲にしちゃいけないのは自分の命なんだ。
由美はこの自分の命を守るために戦ってくんだ。
だから、仕事も自分の命を守るための仕事をする。
糖尿って何かとお金もかかるし、
生活するためには無難に続けられる仕事をするべきだよな。
だから、由美は頑張るよ。」
彼女の言葉をさえぎるように僕の携帯が鳴った。
- 549 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:31:27 ID:/kAqJmX+
- みっちゃんだ。
やべっ、良く考えたら、17時ごろには終わるって言ったっけ。
時計の針はとっくに17時を越えている。
「まだぁ?」
僕はまだ、姉さんと一緒だと伝えて後で折り返すといった。
「だめ!切らない!」
(そういわれちゃ切れないよ。。。)
みっちゃんは一呼吸いれてからゆっくり話始めた。
- 552 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:37:42 ID:/kAqJmX+
- 「ゆう君、その子のこと好きなんでしょ?
この間の鎌倉もそうだったけど、ゆう君の気持ちはもう私には無いの感じた。
ゆう君が無理してる感じでてたよ。もう無理かなって思ったよ。」
僕は何も言えなかった。いつもの病気。。。
10秒位沈黙が続くと彼女は突然こういった。
- 553 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
16:45:48 ID:/kAqJmX+
- 「今から言うことその場で言える?"みっちゃん、好きだよ"。はい、どーぞ」
言えるわけが無い。それでも彼女は食い下がる。
「"みっちゃん、好きだよ"はい、どーぞ」
言えないよ。。。
彼女のトーンが変わった
「好きって言ってよ・・・」
多分泣いていた。
これでみっちゃんが目の前にいたらきっと答えてたかも知れない。
(好きだよ)
喉まで出掛かっていた言葉とは裏腹に僕の口からでた言葉は。。。
「ゴメン。。。」
僕はこれで女性を一人傷つけてしまった。
こうしてみっちゃんとの1年続いた恋愛は終わった。
僕にはもったいないくらい可愛い女性だった。
- 576 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
17:36:03 ID:/kAqJmX+
- 一連の流れを見ていた姉さんは、電話が終わると
「彼女か?」
心配そうな顔で僕に問いかけた。
「今、彼女じゃなくなった」
「そっか。。。」
姉さんはそれ以上聞こうとはしなかった。
- 580 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
17:45:37 ID:/kAqJmX+
- 「まあ、飲めよ」
そう言って、飲みかけのビールを突き出した。
僕は一気に飲み干した。
姉さんはタバコに火をつけた。
僕も自分を落ち着かせるためタバコを吸う。
頭の中でみっちゃんのことが駆けめぐっているけど、
なぜか、すっきりした感じもあったのが正直な感想だ。
これで、姉さんと向き合えると思ったのも事実。
でもまさか、このタイミングでは告白したりはしない。
そんな気持ちにもなっていなかったし。
- 581 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
17:51:50 ID:/kAqJmX+
- しばらく沈黙が続いた。姉さんがその沈黙を破るように
「今日は帰るか」
僕はふと我に帰った。まだ、姉さんの話が途中だったことを思い出した。
「姉さんの話終わってないだろ?さっきどこまで話したっけ?」
「いや、今日は止めとく」
僕は、どうしてもこのまま帰りたくなかった。
「いや、気になるから今話してよ」
ただ、誰かと話をしていたかっただけなのかもしれない。
話の内容なんて何でも良かった。
「いや、ほんと今度でいい」
姉さんはやはり話そうとはしない。
- 582 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
17:55:55 ID:/kAqJmX+
- 「頼むから今話してよ」
子供がおもちゃをせがむように、多分少し甘えた感じでお願いしたと思う。
「わかったよ。。。」
姉さんはそういってタバコに火をつけた。そして、グリーンティを注文した。
姉さんの話が始まる。
- 583 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:03:56 ID:/kAqJmX+
- 「由美のおばあちゃんがな、岐阜にいるんだ。オヤジ方ね。
由美が糖尿になったとき、おばあちゃんは由美に
こっちで一緒に暮らそうって言ってくれたんだ。
空気もいいし、食べ物も美味しいしって。
由美はお母さんがいないから、
おばあちゃんが食事も考えてくれるってさ。
もちろんその時は断ったけどね。
だって、おばあちゃんに甘えるのも気が引けるし、
糖尿だからって自分のことできないわけじゃないしなw
まあ、飛騨牛は魅力だけどなw」
姉さんらしい話し方だったけど、核心を濁すように話していた。
- 585 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:10:25 ID:/kAqJmX+
- 「それでな、この間オヤジが突然家を売るって言い出したんだよ。
家売って岐阜のおばあちゃんとこに行くぞって。
離婚もしたし、おめーは結婚なんかもうできやしないんだからだってさ、
余計なお世話だっつーのw」
もちろん、僕はオヤジさんが姉さんの体を思って言ってることくらいはわかった。
おばあちゃんの家にはオヤジさんと姉さんが働く仕事もあるといっていた。
- 586 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:14:12 ID:/kAqJmX+
- そこまで話をされれば馬鹿でもわかる。
姉さんは僕に別れを告げようとしてるんだ。
ああ、今日はダブルパンチか。。。なんて自分へ突っ込みもできるような余裕はない。
僕はその先が聞きたくなくてうつむいた。
自分で姉さんを引き止めておいて、そんな話は聞きたくないと。
でも、姉さんは話を続けた。
「それでな、由美岐阜行くわ」
- 589 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:19:51 ID:/kAqJmX+
- ああああああ、あっさり言いやがった!この女、あっさり言いやがった!!!
頑張れ俺!、ここで、姉さんに愛を告げて一緒に暮らすんだ!引き止めろ!
いや、冷静に考えれば、姉さんにとって岐阜の環境はすごく良さそうだ。
いや、俺が一生彼女の面倒を見てやることぐらいできるだろ。
いや、本当に彼女に必要なのは、俺じゃないかも。
心の中の天使と悪魔じゃないが、そんな二つの考えが僕の中でやり取りされていた。
- 591 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:22:27 ID:/kAqJmX+
- 「ホッシー、聞いてるか?」
彼女は俺の顔を覗き込んでいる。
「ああ、聞いてるよ」
「だからな、由美は生きていくための環境を選ぶんだよ。都会は疲れるよな、病人にとって」
僕は精一杯の勇気で言った。
「嫌だっ」
- 594 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:30:39 ID:/kAqJmX+
- 多分後先なんてあんまり考えてなかったかな。。。
彼女は少しびっくりした顔をしたけど、すぐに言った。
「なんで?」
一瞬、みっちゃんの顔が浮かんだ。
別れてすぐにこんなことを言うのはすごく不謹慎に思えた。
だけど、ここはもう言うしかない。
「だって、俺、姉さんのこと。。。」
一瞬唾を飲み込んでから、ありたっけの思いを込めて言った。
「すっごく好きなんだ。。。」
- 595 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:35:07 ID:/kAqJmX+
- ずっと言いたかった言葉がやっと言えた。
僕は心にあった足かせが外れたかのように、喋りまくった。
出会ったときのこと。
初めて二人で食事をしたときのこと。
いっしょに働いた時のこと。
救急車に乗ったときのこと。
それぞれにそのときの彼女への思いを織り交ぜて話をした。
多分、ちょっと脚色してた。
そんなもん、関係ない。
ここはとにかく彼女に僕の思いを膨らましてでも伝えなきゃいけないと思った。
- 596 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:39:57 ID:/kAqJmX+
- 姉さんは嬉しそうに聞いていた。
そして、僕は最後に勇気と希望を目一杯込めて言った。
「俺んちで、一緒に住もう!」
「無理♪」
姉さん即答。
多分ホントにずっこけたと思う。姉さんは笑ってすぐに続けた。
- 598 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:44:13 ID:/kAqJmX+
- 「ありがと。由美もね、何度もホッシーと付き合いたいって言おうとしたんだよ。
実もうすぐ離婚してから半年になるんだ。
法律ではね、女性は離婚してから半年は再婚できなって知ってた?
まあ、それもあって、
由美の中ではその半年間は誰とも付き合いたくなかったんだ。
まあ、けじめみたいなもん。
だから、何度もホッシーに言いかけた言葉を言えなかった。
もうね、初めて会った日にタイプだって思ったよ。」
楽しそうに話していたが、ここでトーンが少し変わって、さらに話が続いた。
- 601 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
18:53:32 ID:/kAqJmX+
- 「半年たったら、絶対ホッシーに告白しようと思ってた。
だけど、ホッシーには彼女がいるし、ホッシーの仕事も大変そうだし。。。
ホッシーのことホントに好きだからすごく悩んだよ。
もし付き合えることになっても、ホッシーは心配性だから、
由美が倒れたらホッシーの仕事に影響出るでしょ?
余計な心配も一杯かけちゃうし。。。
ほんとに由美の生活は大変なんだよ。
この間だって駅で倒れちゃって、親父に迎えにきてもらっちゃたし。
子供だって、ちゃんと作るには大変。
由美が、ホッシーと東京に残ったら、
由美にはもう、ホッシーしか頼る人いないんだ。
それもすごく怖い。親父は自由業だから、いつでも飛んできてくれた。
そう考えるとやっぱり由美には生きるために
オヤジと一緒に岐阜に行くことが一番いいんじゃないかと思ったんだ。
親父も由美と二人で大変だったと思うし。」
- 602 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
19:03:16 ID:/kAqJmX+
- 僕は何度も(それでも俺は何とかする)と彼女の言葉を遮りたかったが、
病院での店長の言葉を思い出す。
僕の人生を大きく左右するようで、答えを出せなかった。
そして、彼女はこう続けた。
「でもな、もし由美のわがままが叶うなら。。。」
そういって少し間を置いて考えてからこう言った。
「ホッシーと一緒に岐阜に行きたいんだ」
- 605 :星 ◆HPyFqJcNpk :2005/11/06(日)
19:07:49 ID:/kAqJmX+
- 恋愛物語だったらきっと(一緒に岐阜に行くよ)って言うのかもしれないけど、
僕は、少し時間をくれと言った。
僕は、彼女の人生にとって何が一番大切なのかを考えた。
もちろん自分人生も。。。
帰りの車の中で、僕はやりきれない気持ちを医療機関に向けていた。
(なんで糖尿病が治る技術を開発できないんだ!)
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